子育て応援ひろばすかりぶ

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医長が教える子どもの健康

はしかに注意(医長が教える子どもの健康 2019年4月号)

 はしかは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。

 感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。

 感染力の非常に強いウイルス感染症です。一人の患者が何人の人に感染させるかで感染力をみますと、インフルエンザは約2~3人なのに対して、はしかは約16~21人です。

 はしかは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。予防接種が最も有効な予防法といえます。また、はしかの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの接種をすることで、発症を予防できる可能性があります。接触後5、6日以内であれば、γ-グロブリンの注射で発症を抑えることができる可能性があります。はしかには有効な治療法はほとんどないと言え、事前の予防接種が最も効果的な対策です。

 現在日本は、「国内においてはしかを排除している」という国際的な認定を2015年3月に受けています。それゆえ現在の国内での発生は海外からの持ち込みがほとんどだろうと考えられています。

 2018年3月に沖縄県では、一人の台湾人観光客を発端として99人が感染者する集団感染が発生しました。
 また、三重県では、2018年12月に実施された研修会の参加者等から複数のはしか患者(初発者からの二次感染者)が報告され、その後、家族、医療機関や学校等での接触者等から患者が届け出られました。
 大阪府においては、2019年2月に入り、商業施設の従業員が発症、同僚や利用客等から麻しん患者の報告が継続している事例など、複数の集団感染が発生している状況にあり、本年3月10日までに107例が報告されています。

 海外にははしかが流行している国もあります。海外からはしかを持ち込まないためには、海外渡航の際にワクチン接種歴等を確認して、必要に応じてワクチン接種をしましょう。
 はしかは予防接種により予防できる病気です。
はしかの免疫がないと思われる方は予防接種をご検討ください。

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